情シスを外注するメリット・デメリット——費用相場から失敗しない選び方まで

IT担当者がいない・兼任で困っている企業へ
月額8万円〜、情シス・IT部門・CTO機能を丸ごと外注できます
「IT担当者がいない」という状況が続くほど、リスクが積み上がる
「IT担当者を採用したいけれど、なかなか人が集まらない」「総務が兼任しているが、もう限界に近い」——そんな状況でも「なんとかなっている」と先送りにしている中小企業は少なくありません。しかし、IT担当不在の状態を長く続けるほど、経営リスクは静かに積み上がっていきます。
IT担当不在・兼任が生む具体的なリスク4つ
- セキュリティ対策の放置:ウイルス対策・パスワード管理・退職者アカウントの削除が後回しになり、情報漏えいリスクが高まる
- SaaS費用の無駄:使われていないライセンスが残り続け、月数万円の無駄コストが発生している
- 属人化・ブラックボックス化:IT業務を知っているのが特定の一人だけになり、その人が退職すると業務が止まる
- 商談機会の損失:取引先からセキュリティチェックシートの提出を求められたとき、回答できず商談が止まる
この記事では、情シス(情報システム)業務の外注について、メリット・デメリット・費用相場・失敗しない選び方をIT担当不在の中小企業向けに解説します。
情シス外注(アウトソーシング)でできること・できないこと
外注できる業務の範囲
情シス外注サービスに委託できる業務は、提供会社によって異なりますが、一般的に以下の領域をカバーします。
業務領域 | 具体的な内容 |
|---|---|
ヘルプデスク | PCトラブル対応・アカウントロック解除・ソフトウェア設定・周辺機器の接続 |
SaaS・アカウント管理 | 入退社時のアカウント作成・削除、SaaSのライセンス管理・棚卸し |
セキュリティ対策 | セキュリティポリシー策定・取引先チェックシート回答代行・ウイルス対策整備 |
IT戦略・相談 | ツール選定支援・IT投資の相談・ベンダー交渉・月次定例MTG |
インフラ管理 | サーバー監視・クラウド環境管理(AWS/GCP/Azure) |
SaaS定着支援 | 新ツール導入後のマニュアル整備・社員向けレクチャー・FAQ構築 |
外注に向かない・対応外の業務
情シス外注が対応しないことが多い業務もあります。事前に把握しておくと、外注後のトラブルを防げます。
- フルスクラッチのシステム開発・Webアプリ開発:自社専用システムの新規開発はSIer(システム開発会社)の領域
- ハードウェアの調達代行:PC・サーバー機器の購入・調達は原則対象外(ただし選定支援は対応可能なケースが多い)
- 常駐スタッフ・派遣の提供:外注はリモート中心。社員として常駐するIT人材が欲しい場合は別途IT派遣が必要
- 24時間365日対応:一般的に営業時間外の緊急対応は別途オプション費用が発生する
- 法的責任を伴う個人情報管理・ISMS認証の取得代行:資格取得そのものの代行は対応外(準拠支援は対応可能)
情シス外注の5つのメリット
①採用コストを大幅に削減できる
情シス担当者を正社員として採用する場合、給与(月35〜60万円)+社会保険(約15%)+採用費(年収の30〜35%)で、初年度だけで800〜1,000万円超になるケースがあります。外注であれば月額数万円〜の固定費で、採用費・教育費・退職リスクが一切かかりません。IT人材の採用難易度が高い現在、「採用の代わりに外注する」という発想転換は、多くの中小企業にとって現実的な選択肢です。
②複数領域の専門スキルをすぐに活用できる
採用後に実力がわかる正社員採用と異なり、外注はサービス開始から一定水準のスキルが保証されています。ヘルプデスク対応・セキュリティ設計・SaaS管理・IT戦略立案といった複数領域を一社に任せられるため、「IT担当者1人のスキルでは対応できない領域」もカバーできる点が大きなメリットです。
③属人化・担当者依存リスクを解消できる
社内にIT担当者が1人しかいない場合、その人が退職・病欠するだけで業務が止まります。外注サービスであれば複数の担当者がバックアップする体制が整っており、「IT担当者がいなくなった」というリスクを大幅に下げられます。退職リスクを考えると、外注の方が継続性の面でもメリットがある場合があります。
④コストが固定で予算管理しやすい
月額固定型の情シス外注サービスであれば、IT費用をあらかじめ予算に組み込めます。社員採用の場合は退職リスク・育成コスト・代替採用コストが発生しますが、外注であればこうした変動リスクがありません。「今月いくらかかるか」が明確なため、経営者にとってコスト管理がしやすいのも特徴です。
⑤本来業務に集中できる
総務・経理がIT業務を兼任している場合、PCトラブルや問い合わせが発生するたびに本来業務が中断されます。外注によってIT業務を切り離すことで、コア業務に集中できる環境が整います。兼任担当者の業務効率化だけでも、外注費用を十分に回収できるケースは多くあります。
情シス外注の費用相場——規模別の目安
月額固定型の費用目安
月額固定型の情シス外注サービスは、企業規模・対応範囲によって以下のような費用感が一般的です。
プランのめやす | 対象規模 | 月額費用 | 主な対応範囲 |
|---|---|---|---|
情シス代行(ライト) | 5〜20名 | 5〜10万円 | ヘルプデスク・アカウント管理・月次報告 |
IT部門代行 | 20〜80名 | 15〜25万円 | SaaS管理・セキュリティ設計・IT相談・月次定例 |
CTO代行 | 50名〜 | 30〜60万円 | IT戦略・経営会議参加・ベンダー交渉・組織設計 |
※上記は一般的な相場の目安です。サービスによって内容・価格は大きく異なります。
正社員採用・フリーランスとのコスト比較
IT担当者を確保する主な手段を費用・リスク・柔軟性で比較すると、企業規模ごとに最適解が変わります。
選択肢 | 月額コスト | 採用コスト | 属人化リスク | 対応範囲の広さ |
|---|---|---|---|---|
情シス外注(月額固定) | 5〜60万円 | 不要 | 低い | 幅広い |
正社員採用(情シス担当) | 42〜72万円(社保込) | 高い(年収30〜35%) | 高い | 担当者スキル次第 |
フリーランス(スポット) | 15〜50万円(変動) | 不要 | 中程度 | 案件ごとに限定 |
IT派遣 | 40〜60万円 | 不要 | 中程度 | 指示した業務のみ |
従業員100名以下の中小企業であれば、情シス外注の方がコスト効率が高いケースがほとんどです。正社員採用は給与・社会保険・採用費・育成費を合わせると、初年度で800〜1,000万円超になることもあります。
情シス外注で失敗する3つのパターン
①業務範囲をあいまいにしたまま契約する
「IT系のことは全部まかせる」という形で外注すると、実際には対応してもらえない業務が出てきて後からトラブルになります。よくあるのは「入退社時のアカウント設定は対応外でした」「セキュリティチェックシートへの回答はオプションです」といったケースです。見積もり段階で対応可否を具体的に確認し、「含まれること・含まれないこと」を書面で確認しておくことが失敗を防ぐポイントです。
②安さだけを基準に選ぶ
月額費用が安いサービスは対応範囲が限定されていたり、問い合わせ対応が遅かったりするケースがあります。非常に安価なプランでは、実際の課題解決にほとんど役立たないこともあります。費用だけでなく、対応範囲・レスポンスタイム・担当者の専門性を総合的に比較して選びましょう。
③複数のベンダーに分散させてしまう
「ヘルプデスクはA社、セキュリティはB社、サーバー管理はC社」と複数の外注先を使っていると、問題発生時に「どこに連絡すればいいか」が不明確になります。特に障害対応では、各社が責任をなすり合う状況になりかねません。窓口を一本化できるかどうかは、外注先選びの重要な基準です。
外注先を選ぶ5つのチェックポイント
- 対応範囲が契約書・資料に明記されているか:口頭の説明だけでなく、文書で確認できることが重要です
- 月額固定かつコストが透明か:都度見積もり型は使うほどコストが膨らむリスクがあります
- 問い合わせ窓口が一本化されているか:ヘルプデスク〜IT戦略まで一社で完結するサービスを選ぶと、管理負担が大幅に下がります
- セキュリティ対応の実績があるか:取引先からのチェックシート回答代行ができるかどうかは、重要な選定基準です
- 月次レポート・定例MTGがあるか:定期報告の仕組みがあるサービスは、課題の放置・属人化を防げます
まとめ
情シスの外注は、IT担当者を採用できない・採用コストを抑えたい中小企業にとって、現実的かつコスト効率の高い選択肢です。採用の代わりに外注するという視点で検討することで、コスト・リスク・即戦力の3点を同時に解決できます。
外注先を選ぶ際は「月額固定か」「窓口が一本化されているか」「セキュリティ対応ができるか」の3点を最低限確認しましょう。自社に合った外注先を選ぶことで、本来業務への集中と安定したIT環境を同時に手に入れることができます。
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